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2011年冬号(2010年12月議会報告)

中小企業の仕事確保と新卒者に就職を
住友など大企業に社会的責任果たさせよ
住宅リフォーム助成制度の創設も要求

 日本共産党は昨年12月議会で、地域経済への波及効果が大きい住宅リフォーム助成制度の創設や、老朽化している身障センターの建て替えを提案。小学校給食の自校方式を守ることや、一般会計から国保会計への繰り入れを行い、2年連続となる国保料値上げをやめることなどを佐々木龍市長に求めました。高須賀とし子議員と岡崎ひろし議員が一般質問に立ち、討論も行いました。
  岡崎市議は「世界金融危機による不況の下で、日本の大企業は外需を中心にV字回復している。住友各社も、内部留保を約100億から500億円を積み増ししている」として、住友重機(2149億円)、住友化学(5441億円)、住友金属鉱山(5488億円)など、巨額にのぼる住友各社の内部留保を紹介しました。
  一方で、新卒者の就職決定率は10月末現在で、専修学校が42.9%(前年同月比でマイナス17.1ポイント)、高専が88.4%(同マイナス1ポイント)、高校が67%(同マイナス10.6ポイント)と大変厳しい状況。中小下請け企業も大変な状況です。
  岡崎市議は、中小下請け企業の仕事確保と雇用拡大で、住友各社など大企業に社会的責任を果たすよう要請することや、市自身が雇用拡大をはかることを要求。雇用や地域経済活性化対策を求めました。
  さらに、中小零細企業対策として、住宅リフォーム助成制度の創設を提案。助成額の10倍~30倍以上の地域経済への波及効果があり、中小業者の仕事づくりや地域活性化に役立つと訴えました。
  これに対して佐々木市長は「住友各社には、障害者雇用の拡大も含め、新規投資や増強投資、さらなる雇用の確保について要請していく。市は、平成23年度の新雇用創出に向け、県の市町緊急雇用創出事業を活用し、29名の雇用が可能となるよう要望している」と答えました。

身障センター建て替えよ
障害者の雇用促進を求める

  岡崎市議は、雨漏りや廊下の傷み、畳部屋や排水問題などがあり、老朽化している身障センターの建て替えを求めました。
  「障害者の就職を受け入れる企業は少なく、とくに不況下では真っ先に障害者が犠牲になるのが現実」と指摘し、障害者の公務と民間での雇用実態を質問。
  市をはじめ関係する諸団体・組織への雇用促進をはかると同時に、目標1.8%に届かない民間企業での障害者雇用の促進を働きかけるよう要求。「大企業の地元地域への社会的責任の一つの果たし方ではないか」として、多額の内部留保を持つ住友各社へのさらなる雇用拡大の要請を求めました。
  福祉部長は、身障センターについて「平成23年度からの第5次長期総合計画期間前期において、大規模改修を行う」と答弁しました。
  佐々木市長は「市として6月から知的障害者2名を非常勤職員として採用し、障害の程度や能力に応じた就労の支援に取り組んでいる。障害者の就労問題は大きな課題」と答えました。

教職員の仕事軽減、教員増めざせ
学校支援員の増員と発達支援相談活動の充実を

  岡崎市議は「教職員は超多忙で、文科省発表でも、精神疾患で休職する教師が急増。1999年に1924人であったものが、2008年には5400人、10年間で2.8倍。新居浜でも、前年度までの9年間で2.2倍となっている」と指摘し、教師の勤務実態や対策について質問。
  「基本は30人学級へ向けて政府に働きかけることだが、政府も不十分ながら1学級の生徒数を減ずる改善計画を示した。それを前倒しで実施するよう要求し、それを待つまでもなく音楽、理科、英語など専科教員の加配、教員増の対策を取ってほしい」と迫りました。
  阿部義澄教育長は「教員の仕事量が増大していることは認識している。今後いっそう軽減策を検討したい」と答弁しました。
  岡崎市議は、LD、ADHD、高機能自閉症など通常学級で学ぶ発達障害の子どもの支援員の増員と、発達支援相談活動をさらに充実させるよう求めました。
  阿部教育長は「当初4名の支援員を派遣していたが、対象人数も増加し、現在6名の支援員が2校から3校を担当し68名の児童に対応している。次年度以降については対象児童の状況や学校の要望等も考慮し検討していく」「相談活動については増員の必要があると考えている」と答えました。

第5次長期総合計画基本構想に反対
福祉・くらしに密着した公共事業へ

  来年度からの第5次新居浜市長期総合計画基本構想に日本共産党は反対し、岡崎市議が討論しました。
  駅前土地区画整理事業は、273億円の巨費が投じられ、直接・間接に市民の福祉・くらしに大きな否定的影響をもたらしました。今回の構想では、JR新居浜駅周辺整備については「駅南北一体化による新都市拠点の形成をはかり、にぎわいづくり、南北市街地一体となった新都市拠点づくりを推進する」としています。
  荷内沖埋め立て問題については「長期的展望に立ち、産業構造の多様化に対応した臨海性産業用地としての活用を検討する」、3万㌧バース計画については、世界金融危機後の不況の長期化によりゴーサインを出せる状況ではなく、今後の経済動向によって見直すとしています。大型公共事業が市民生活に大きな影響をもたらすことを考えると、地域経済の活性化のためにも、自治体の果たす役割から言っても、市民の福祉・くらしに密着した公共事業にすべきです。

小学校給食調理場の
自校方式守れと要求

  高須賀市議は、教育長が「小学校給食調理場の改築時期がきているのでセンター化も含めて検討」と発言していると指摘。「学校給食は食べる教育」であると位置づける学校給食法を守るのであれば自校方式しかないと強調し、自校方式を守るよう求めました。
  佐々木市長が「教育委員会があらゆる方策、可能性について検討することは認める」と答弁したため、高須賀市議は「市長は自校方式を守るのか」と再質問。
  市長は「様々な条件を検討することは構わない」と答え、自校方式を守ると明言しませんでした。

国保料値上げをやめよ
市民のくらしは限界!市の責任果たせ

  高須賀とし子市議は市議会で一般質問に立ち、国保料滞納者の被保険者証の窓口留め置きをやめるよう佐々木市長に要求。市民を苦しめないためにも一般会計から国保会計への繰り入れを行い、2年連続の国保料値上げをやめるよう求めました。
  高須賀市議は、国保料滞納者に発行している資格証明書(医療費全額を窓口で支払わなければならない)と短期被保険者証の世帯数を質問。被保険者証の窓口留め置きをやめることや、短期保険者証(有効期間1カ月)の有効期間を、せめて松山市なみの最低4カ月に延長するよう要求しました。
  一般会計から国保会計へ1億7000万円を繰り入れしていたにもかかわらず、2000年度から減額され続け、2005年度にはゼロとなったと指摘。減額について市が「2004年度の災害によるもの」と言っているが、主に災害復旧費は国・県の支出でまかなわれたとして、「災害を口実に、教育費や国保会計にまでしわ寄せすべきではない。市民のくらしは、いま限界にきている。国保は社会保障です」と強調し、一般会計からの繰り入れを増やし、国保料の値上げを中止し、市民の命とくらしを守るよう迫りました。
  佐々木市長は、「国保料率の引き上げは国の予算編成通知後に検討する」と述べ、国保料値上げ方針に固執する態度に終始しました。
  市は、10月1日現在、資格証を158世帯、短期証を492世帯に発行していることを明らかにし、短期証の有効期間を4カ月にすることを拒否しました。

短期保険証の期間延長を   党県政対策委員長・山岡 みみ

  私は昨年9月まで、新居浜協立病院に看護師として勤務していました。
  ある女性は、国保の保険証がありませんでした。「体調が悪いけど、保険料の負担はできない」と一度は全額自費で受診をされましたが、よくならずに翌月、短期保険証を片手に再度来院。保険証の期限は月末までの2週間足らず、検査や薬の処方、治療の継続が必要でした。
  お金がないのに1カ月未満の短期保険証では、とても安心して治療が続けられません。市民の命を守るためにも保険証の期間延長が必要です。

TPP 農林水産業に壊滅的打撃
遊休農地で学校給食米を

  菅政権がねらうTPP(環太平洋連携協定)参加問題について高須賀市議が一般質問。日本がTPPに参加すると、▽コメ生産は9割減少▽食料自給率は40%が13%へと低下▽農林水産業と関連産業で8兆4000億円の生産減▽350万人の雇用が失われる――と農水省が試算していることを紹介し、「わが国の農林水産業や地域社会が壊滅的な打撃を受けることになる」と訴えました。
  その上で、「TPP参加は、自動車や電機などの一部の輸出大企業のもうけのために日本を売り渡す『売国』の政治。自国の食料のあり方は、その国が決めるという『食料主権』の確立は世界の流れになっている」と強調。
  県議会も西条市議会、西条農協もTPP反対を決議し、新居浜市農協も市長・議長にTPP反対の要請文を届けているとして、佐々木市長の見解をただしました。
  さらに、▽遊休農地解消のために、遊休農地で学校給食米を作り、買い上げる▽学校給食で米飯回数を増やし、輸入小麦から国産小麦へ切り替える▽コメ製粉施設の県内設置を関係機関に働きかけ、実現する▽「食育推進会議」を設置し、食・農体験の場をつくる――ことなどを提案しました。
  市長は「TPP参加は、総合的な国益を考え、極めて慎重な判断が必要」と答弁。教育長は「米飯回数の増加を検討したい。パンはすべて国産小麦だが、食材用小麦も来年度以降、国産小麦の使用を検討する」と答えました。

後期高齢者医療制度廃止を

  年金者組合新居浜支部などから出されていた「後期高齢者医療制度の廃止を求める意見書の提出」請願に日本共産党は賛成しましたが、自民クラブや公明党などの反対で不採択になりました。
  高須賀市議が賛成討論を行い、「民主党政権は『後期高齢者医療制度に替わる新制度』と言うが、いったいどこが変わったのか。基本的仕組みは何も変わっていない。それどころか70~74歳の窓口負担が2倍になり、75歳以上の保険料軽減措置が縮小されるなど改悪になっている」ときびしく指摘。引き続き後期高齢者医療制度の廃止のためにがんばることを強調しました。

民主主義の根幹に関わる問題
日本共産党は定数削減に反対

  12月議会初日に、一方的な抜き打ちで自民クラブと永易、西本議員の14名の議員から、議員定数(現在28名、法定数34名)を26名に削減する提案が口頭であり、その日のうちに強行されました。日本共産党は、社会的に弱い人たちや女性の政治参加をはばみ、民主主義の根幹にかかわる問題を市民的な議論もせず、即採決することに反対しました。
  高須賀市議が反対討論に立ち、「定数削減は『ムダをなくすため』などと、もっともらしい理由をつけるが、住民が必要とし住民を代表する議員が議会から締め出され、逆にオール与党体制が強化される状況が作り出されてきた」と指摘。
  「行政改革」という大義名分を掲げているが、「新人の登場がけん制されている」「従来の既成グループが議会を牛耳る」などのねらいの背景や本音などがマスコミなどでも指摘されています。
  高須賀市議は「議員数は、法定数を下回ることのないようにして、住民の声を議会に反映しやすくするのは当然のこと。ことは民主主義の根幹にかかわる問題である」として、定数削減に反対しました。

中萩保育園民営化に共産党は手を貸した?
とんでもありません

  9月議会の中萩保育園民営化の採決で、自民クラブの議員(12人)と西本・永易議員、合わせて半数の14人が退場しましたが、日本共産党は残って反対の態度を表明しました。このことについて誤解を招いている点がありますのでQ&Aで説明します。

 日本共産党が棄権に回れば、議場に残る議員は過半数を割り、議決できないのでは?
 確かに半数を割るのでそのまま採決はできません。しかし議会ルール(国も地方議会も全国共通)として議長が催告して再度採決をすることになり、たとえ少数の議員でも議決できることになっています。
 議長は少数の議員で強行採決するのだから、不信任を突きつければいいではないか?
 この場合、議長はルールに基づいて行動しているわけですから不信任に値しません。さらに、それほどの決意があるならば、権利を放棄せず堂々と反対の意思表示をすればいいわけです。
 あまりルールが知られていないので、共産党が民営化の決議に手を貸したと受け取られやすいし、そのように誤解されている向きもあるが?
 棄権とは権利を放棄すること。たとえどんな決議がなされようと残った議員にすべてお任せという態度です。なぜそんな無責任な態度を取ったのかという説明責任は棄権した側にこそ生じます。日本共産党はそんな無責任な態度は取れませんし、キチンと討論し意思表示をしました。
  ついでながら、保育園の民営化問題を、予算・決算に反対する理由の一つとして、毎回取り上げてきたのは唯一、日本共産党だけです。  

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